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ブランク値の異常には、以下の原因が考えられます。
試薬のコンタミ
測定試薬中に水銀が含まれていると測定時にブランクとして検出されてしまいます。水銀濃度の低い試薬をご使用ください。
環境由来
測定環境中の水銀濃度が高いと前処理測定途中に環境中より水銀を吸着します。
装置の高濃度汚染
高濃度の水銀を測定すると系内に残留してしまう可能性があります。
試料容器のコンタミ
試料容器、撹拌子が汚染されていると、測定時にブランクとして検出されてしまいます。試料容器、撹拌子を洗浄または新品交換してください。
以下の原因が考えられます。
標準液の劣化、調製ミス
水銀標準液は不安定で、吸着や揮散しやすいため注意してください。
試料容器・撹拌子のコンタミ
試料容器に塩化スズが残留していると、測定待機中に水銀と反応し、揮散してしまいます。
試薬の滴下不良
試薬の滴下が適正でないと測定に不備が生じる可能性があります。
以下の原因が考えられます。
試料容器からのリーク
試料容器のリップ部にヒビや欠けがあった場合、リークします。新品に交換してください。
ドレインタンクからのリーク
ドレインタンクの蓋が閉まりきっていない場合もリークします。蓋が緩くなっていないか確認してください。
ミストキャッチャーの詰まり
発泡性のあるサンプルなどを測定した際に測定系内に液が侵入し、ミストキャッチャーが目詰まりすることがあります。
エアポンプ用チューブ、ローターの劣化
エアポンプ用チューブ、ローターの劣化により、流速が落ちている可能性がございます。新品に交換してください。
セルやその他配管からのリーク
セル、キャップ部の分解メンテナンスなどを行った場合、組付が不十分であるとリークする可能性があります。
フローセンサーの故障
フローエラーが発生するが、装置の感度に問題ない場合、フローセンサーが故障している可能性があります。
ターンテーブル、アームの軸ズレ
カスタマーサポートまでご連絡ください。
以下の原因が考えられます。
試薬(塩化スズ)の劣化、もしくは滴下不足
試薬が適正に滴下されていないと測定に不具合が生じる可能性があります。
V2動作不良
V2バルブが正常に動作しないと、測定時にセルに測定ガスが流れません。
試料にハロゲン等の干渉物質が含まれている
還元を阻害する物質、水銀と同じ吸収波長帯を持つ物質が含まれているとピーク形状が異形になります。
測定後の検体に過マンガン酸カリウムが残留している
測定後の検体に濁りがある場合、測定不良の可能性があります。
水銀ランプが劣化している
ベースラインに異常(ドリフト大、ノイズ大、階段状)の場合、水銀ランプの劣化が考えられます。
以下の原因が考えられます。
スズの滴下不良
還元試薬である塩化スズが滴下されないと水銀が発生しません。
バブリング不良
測定時にバブリングが行われないと、水銀が気化しません。
V2動作不良
V2バルブが正常に動作しないと、測定時にセルに測定ガスが流れません。
高濃度汚染した場合、キャップ、バブラー、除湿管、セルを硝酸(1+10)で洗浄してください。
洗浄しても改善しない場合は上記部品を新品に交換していただき、反応チューブ・内部配管・ドレインタンク・エアポンプチューブ等の交換も必要になる可能性があります。
装置内の水銀ランプと活性炭フィルターに水銀が含まれています。
専門の回収業者に依頼してください。
廃棄依頼時は必ず「水銀ランプ」「水銀が吸着されている」ことを伝達してください。
水銀使用部品、水銀が吸着している部品を使用している製品には、下図のラベルが貼られています。