水銀測定装置の最高峰を目指し、数多くの新技術を搭載。
新開発デュアルセルにより、超ワイドレンジ・高精度測定を実現し、低濃度から高濃度までピーク干渉のない安定した測定が可能となりました。
また、新型試料加熱管は作業時間の短縮を実現し、さらに難測定試料の測定メソッド確立により安定測定が可能となり、測定対象が拡大しました。
コンパクトな筐体にオートサンプラーを内蔵し、固体、液体、気体、あらゆる試料が前処理をすることなく測定可能となった、加熱気化全自動水銀測定装置MA-3000を体感下さい。
加熱気化法
「専門知識なしで使用したい。煩わしい湿式前処理から解放されたい」とのお客様の声により誕生した加熱気化水銀測定装置の世界標準モデル。
廃棄物, 土壌, 石炭, 食品などの試料を酸やアルカリなどによる湿式前処理をせず、簡易迅速に直接測定します。
通常の湿式前処理―水銀測定に比べ、最大86%の時間削減につながります。
試料は予め設定された条件にて加熱分解され、水銀を原子化し、特殊な水銀捕集管に金アマルガムとして水銀のみを濃縮します。測定に不要な妨害成分は、試料加熱管などの除去機構によりほぼ完全に除去されます。その後、水銀捕集管を再加熱し、気化した水銀を原子吸光法で測定します。
分析操作は極めてシンプルで、高度な分析知識は不要です。固体または液体の試料をセラミックス製ボートに秤量し、本体へセット後、加熱分解条件を選択するだけです。
加熱気化測定において最も重要な加熱分解条件は、弊社の豊富なアプリケーションに基づき、試料名毎に登録されています。
オプションも豊富に取り揃えています。国内の試験方法に採用されている「還元気化-原子吸光測定」、環境省が定める大気中の水銀の測定方法に準拠した「金アマルガム捕集加熱気化冷原子吸光測定」など、1台で多様な用途に対応できます。
オプションユニットを増設すれば還元気化方式の測定とガス (大気) の測定が可能となります。
また、オートサンプルチェンジャーや試薬分注器を取り揃え、試薬分注から測定までが自動になり省力化を実現します。
還元気化測定 | 試薬分注器 | RD-5 |
還元気化ユニット | S-MA (5mL) | |
オートサンプルチェンジャー | SC-5 | |
検出限界 | 1ppt (5mL) | |
測定範囲 | ~100ppb (5mL) | |
気中水銀測定 | 水銀捕集管焼出し炉ユニット | RH-MA3 |
検出限界 | 0.01ng | |
測定範囲 | ~1,000ng |
水銀検出部 | 測定原理 | 非分散トリプルビーム冷原子吸光法【特許第5596995号】 |
波長 | 253.7nm | |
検出器 | 光電管 | |
検出限界 | <1pg (<0.001ng) | |
測定範囲 | ~70,000ng (RSD<3%@0.1ng) | |
測定時間 | 約5分 | |
試料前処理部 | 試料加熱管 | 石英製 (触媒充填済) 【特許第5001419号】 |
試料ボート | セラミックス | |
最大加熱温度 | 1,000℃ | |
オートサンプル チェンジャー部 |
試料数 | ~100試料 |
試料 | 固体試料:1,500mg以下 | |
液体試料:700μL以下 | ||
制御, データ処理システム (PC-Win/MA-3000) |
OS | Windows 11 Pro |
表示 | ピーク波形, 検量線グラフ, 測定結果, 統計計算, 装置状態 | |
装置制御 | 測定条件 (加熱温度, 加熱時間), ブランクチェック, 標準試料チェック | |
データ処理 | 検量線 (1次式×3種, 3次式×3種), ピーク計算, 積分計算選択可, 低濃度・高濃度同時処理, 単位設定, 濃度計算, ベースライン補正, 統計計算 (平均値, 標準偏差, CV%) | |
印刷 | メモ, 測定条件, 検量線図・式, 測定値表, 統計計算, ピーク波形 | |
制御, データ処理パソコン | ノートパソコン | |
データ出力プリンター | インクジェットプリンター | |
設置条件 | 設置寸法 | 幅430 × 高さ470 × 奥行き770 (mm) (オプションユニット装着時, 幅430×高さ470×奥行き790 (mm)) |
重量 | 45kg | |
電源 | AC100~240V, 50/60Hz, 1.5kVA | |
一次ブレーカ容量 | 1.5kVA | |
ガス (2次圧) | 酸素 (純度90%以上) 0.1~0.29MPa |
コストパフォーマンスに優れた、小型・軽量の加熱気化水銀測定装置のエントリーモデル