排ガス中水銀自動計測器DM-10は、廃棄物などの焼却施設に設置されている集塵器(バグフィルター)以降の排ガス中のガス状水銀を連続測定する装置です。
本システムはプローブ部と検出器から構成され、プローブ部の触媒管(固体還元剤含む)では、測定の妨害となる粉塵、干渉成分の除去および排ガス中の水銀化合物を金属水銀に還元します。
また、排ガス中の過剰な水分を電子冷却器で除湿するのでプローブから検出器までの加熱導管は不要です。
検出器では原子吸光分析法に基づき、プローブから導かれた水銀ガスの吸光度を測定して水銀濃度を算出します。
測定結果は内部メモリーに記録して液晶画面へ表示します。また、外部のDCSへアナログ信号を出力することも可能です。
清掃工場など焼却施設の煙道排ガス
乾式還元方式及び原子吸光分析法
JIS B7994準拠設計で、排ガス中の水銀濃度測定を完全に自動化しました。
加熱導管が不要(フッ素チューブを導管として使用可能)なので、電力コストの低減になります。乾式還元方式を採用で試薬は不要です。
軽量、省スペース化により設置の作業工数が大幅に減少しました。
測定対象 | 固定発生源排ガス中のガス状水銀 | |
測定方式 | 乾式還元方式及び原子吸光分析法 | |
測定原理 | 非分散ダブルビーム冷原子吸光法 | |
光源 | 低圧水銀ランプ | |
受光部 | 光電管 | |
測定範囲 | 0~2000μg/m3N(任意設定可能) | |
最小表示桁 | 0.1μg/m3N | |
測定流量 | 0.5L/min(可変) | |
プローブ長 | 500mm/600mm(標準)/800mm/1000mm/1100mm/1200mm ※注文時にご指定ください |
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プローブ材質 | SUS316L、フッ素樹脂コーティング | |
プローブ内管 | フッ素チューブ | |
フランジ規格 | JIS10K100AFF | |
ダストフィルター | 円筒濾紙(グラスウール製) | |
還元方式 | 固体還元剤 | |
除湿 | 電子冷却方式 | |
ドレイン排水 | 0.08mL/min 水分量 20%時 ※排水はポンプにより煙道へ戻します |
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繰返し性 | ±2%FS | |
ゼロドリフト | ±2%FS/週以内 | |
スパンドリフト | ±2%FS | |
指示誤差(直線性) | ±3%FS | |
応答時間 | 90% 応答 30秒以内(DM-10D本体入口より) | |
試料ガスの流量変化に対する指示値の安定性 | ±2%FS | |
電圧変動に対する安定性 | ±2%FS | |
ゼロ校正 | ゼロ校正中は直前値をホールドします 標準設定は2分間/1時間毎(任意に時間変更可能) |
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表示 | デジタル表示 | |
停電後復帰 | 自動復帰または手動復帰を選択可能 | |
自動復帰 | STANBY後(20分経過後)、測定を開始します | |
手動復帰 | STANBY後(20分経過後)、READY状態になり待機します | |
保護等級 | プローブ | IP53(カテゴリー2)相当 |
ラック | IP52(カテゴリー2)相当 ※東京都電気設備工事標準仕様書に準じています |
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適用規格 | 日本産業規 格排ガス中の水銀自動計測器(JISB7994)に準じます | |
出力項目 | 4-20mA アナログ出力信号(フルスケール任意変更可) 計器異常(信号発信時 接点“閉”) 校正中(信号発信時 接点“閉”) 点検・調整中(信号発信時 接点“閉”) |
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寸法 | プローブ | 324×320×439(W×D×H mm)(本体のみ、プローブ外筒含まず) |
検出器 | 500×250×700(W×D×H mm) | |
重量 | プローブ | 20kg |
検出器 | 40kg(スタンド含まず) | |
電源 | 1.1kVA, AC100V±10% |
NOx | 0~200ppm (200ppm以上は触媒の寿命を短くする可能性があります) |
O2 | 0~25% |
SOx | 0~200ppm (200ppm以上は測定結果に正の誤差を与えます) |
HCI | 0~1000ppm (1000ppm以上は測定結果に負の誤差を与えます) |
CO | 0~1000ppm |
ダスト | 0~0.05g/m3 |
ガス温度 | ~200℃ |
圧力 | -20~2.0kPa |
水分 | 0~50vol% |
取扱い説明書 | 1部 |
フッ素チューブ | 1本 |
M16 SUSボルト/ナット/ワッシャー2種プローブ固定 | 各8個 |
パッキン プローブ固定 | 1枚 |
ジョイント一式(プローブおよび本体用) | 1式 |
マグネットLEDライト | 1式 |