私たちの生活に密着した上水は家庭から工業的に広く使用されております。
日本の高い浄水技術により安全性と水質向上が図られ、その取り組みは国内外から高く評価されており、その品質は都市部の水道水が市販されるまでに至りました。
その安全性の指標となる水道水質基準は人の健康保護の観点から厳しい基準となっており、水銀もその項目に1つになります。
その基準濃度は「水銀およびその化合物」として0.0005mg/L(0.5μg/L)以下と定められおり、水銀測定に用いられる手法では感度がその1/10となる0.00005mg/L(0.05μg/L)が要求されます。
上水は水道法(昭和三十二年法律第百七十七号)に規定されており、水質評価は厚生労働省告示 第261号に規定、さらに各評価機関の妥当性を確認する為に水道水質検査方法の妥当性評価ガイドライン(改正:平成 29 年 10 月 18 日付け薬生水発 1018 第1号)が発行されています。
国内同様に海外でも飲料水に対する基準が設けられており、代表的なものは米国EPA「Method 1631, Revision E: Mercury in Water by Oxidation, Purge and Trap, and Cold Vapor Atomic Fluorescence Spectrometry」があります。